たくさんある注文方法
注文方法にもたくさん種類があり、その時々で自由に使い分けることが出来ます。
前回の記事で投資期間の話をしましたが、ライフスタイルや投資方法、性格などでこれも変わります。
自分に合ったやり方を経験値を積みながら見つけていきましょう。
まずは余剰資金の中でも練習として失ってもいい最低金額でスタートしましょう。
でもやっぱり実際にお金を使ってトレードするのは不安ですよね。
そんな時は会社によって様々ですが、デモトレードというシステムを使って、本番の前に練習をして慣れてから移行することも出来ます。
十分に慣れてからがいいとは思いますが、デモトレードし過ぎると逆に本番が出来なくなるので要注意です。
成行注文
現在の価格で売買する事。
買いたい銘柄や売りたい銘柄をいくらになったらという設定をせずに、今すぐに処理します。
注文の際に気をつける事として、スリッページが起きたり注文から処理されるまでのすごく短い時間でも価格は変わりますので、希望の価格になるかは定かではありません。
簡単に言うと、金利差などは気にせず今すぐ買ったり売ったりしたい人向け。
指値注文
成行とは違い、希望の価格になったら処理される注文方法。
手数料を安く抑えることが出来る。
メリットとしては画面に張り付いていなくても希望の価格になったら自動で処理されるので、
その時間を自由に使える為ビジネスパーソンにおすすめ。
ただ希望の価格にならなかった場合は約定されないので、約定されずに機会損失することもある。
逆指値注文
通常の指値注文とは逆で、『価格が高くなったら買う』『安くなったら売る』という注文が出来る。
こう見ると不利な注文方法かと見えますが、使い方によっては利益を生む事、リスクを抑える事が出来ます。
指値と同様に価格の変動をチェックする時間のない人におすすめで、自動的に処理される為、心理に左右されないで取引出来ます。
OCO注文
指値と逆指値をセットにして注文。どちらかが約定したら一方はキャンセルされる注文の仕方。
IFD注文
成行指値どちらかの買い注文と、成行逆指値どちらかのセット注文。その際、どちらかが約定されないと注文自体有効にならない。
IFDOCO注文
売りのOCO注文と買いのIFD注文を同時に注文。
画像で見たら分かりやすいかも
Lot(数量)
次は注文する際の数量です。
これを間違えると、とんでもない事になるので気をつけて下さい。
例えば単位を1つ間違えたり、通貨ペアを間違えたり。まぁこの辺は確認してから注文すれば回避は出来ますが、
冷静な判断で取引が出来る様に数量管理はしっかり抑えていきましょう。
人間は欲にとても弱いので、我慢できずに数量を大きくしてしまいがちです。
もちろんサイズを大きくすれば利益は大きくなりますが、損失やリスクも大きくなります。
取引する前にエントリー出来る数量をある程度でも把握しておけば少しは余裕を持った投資が出来るようになると思います。
取引をする際にロット(枚)という言葉が出てきます。
1ロットとは銘柄、通貨ペアごとに決められている取引単位数、枚数の事で証券会社や取引所によって異なりますが、
1,000通貨もしくは10,000通貨という単位になっています。
ややこしくなるので例を上げて見ていきましょう。
例:
10,000通貨で設定されている取引所で、米ドル/円を取引します。
1ドル115円の時に1ロット取引する場合
115×10,000=1,150,000となり日本円にして、
1ロットで115万円の取引をしている事が分かります。
- 1ロットを取引する際に必要な証拠金『必要証拠金=現在の価格×取引数量÷レバレッジ』
- 取引可能ロット数『口座資金÷1ロットを取引する際に必要な証拠金』
例:10,000通貨で設定されている取引所で、米ドル/円を取引します。
取引所に移した口座資金は30万円です。レバレッジは10倍に設定します。
1ロットを取引する際に必要な証拠金は
115円×10,000÷10=115,000
取引可能ロット数は
300,000÷115,000=2.6
になります。
ここで、いやいやそんなお金ないよ、いきなりそんなにかけられないよってなる方たくさんいると思います。
ロット数は1からではなく、0.01から取引可能です。
なので例えば上記の例だと
115円×10,000÷10=115,000×0.01=1,150
1,150円から取引が可能という事。
通貨ペアや現在のレートによりますが、FXでも入りやすいのが分かると思います。
ただレバレッジを上げての取引はリスクが高くなりますので、
初心者の方は特にレバレッジは低く設定するなど気をつけてトレードしていきましょう。
レバレッジ
株式でいうとこの『信用買い』やレバレッジ型ETF(上場投資信託)、
FXにおける取引の際に使われるレバレッジは、直訳すると『てこの原理』で小さな力で大きなものを動かすことができる“仕組み”を指します。
担保となる保証金の何倍もの金額を取引することができる仕組みのことです。
例えば通常であれば10万円で10万円分の取引が出来ますが、
レバレッジを10倍にすると10万円の保証金で10倍の100万円分の取引を行うことができます。
このように保証金の何倍もの金額を取引することが出来ます。
要はハイリスクハイリターンになる訳で、元手が少なくても大きな利益を得ることが出来るがその反面、
大きな損失を被ることにもなるので自分の身の丈に合ったリスクを取ることが重要と言えます。
またレバレッジは次の計算式で求められます。
レバレッジ=(現在の為替レート×取引数量)÷有効保証金
株の取引
寄付(前場と後場の最初の取引の事)前場の寄付きを寄付、後場の寄付きを後場寄りといいます。
引け(前場と後場の最後の取引の事)前場の引けを前場引け、後場の引けを大引けとい。
指成(当日中に売買したい方向け注文方法で、指値注文を行い、引けまでに約定しなかった場合成行決済される)
午前の部を『前場』といい、午後の部を『後場』といいます。
株式投資を始めるには、数十万円必要になります。
まずは大きく分けて現物取引と信用取引の2つ種類があることを覚えておきましょう。
信用取引は上記で説明した通りですが、株式の現物の場合、
2018年10月から単元株(100株単位)での購入に統一されたため、基本的には1株ずつの取引はできません。
もし1株900円の株式を100株購入する場合、手数料が99円であれば購入価格は10万円程度です。
株価は投資先によって変わるので価格は違いますが、投資初心者には少し敷居が高いでしょう。
そんな方には少額投資がおすすめです。
非課税制度もあるNISAなどがそれにあたり、家計に大きな負担を与えることなく始められるのが最大のメリットです。
投資に不安を抱えている方や、まとまった資金がない方でもハードル低めなので手が出しやすいと思います。
ここまでが多くの方の株イメージだと思いますが、
これ以外に取引の仕方があります。
単元未満株を買う
単元未満株とは、本来100株単位で取引するところ、最低1株からでも購入できる株式のことです。
多くの企業はこれで買えますので、100円単位からでも始めることが出来ます。
一通りやってみよう
注文方法でもたくさん種類はあるので、どれが自分にあっているか少しづつ触っていくといいと思います。
それぞれにメリットデメリットがあるのでその特徴を理解していき、基礎知識をブラッシュアップさせ利益アップしていきましょう。
最後に計算式もう一度貼っておきますので、分からなくなったら使って下さい。
・『必要証拠金=現在の価格×取引数量÷レバレッジ』
・取引可能数『口座資金÷1ロットを取引する際に必要な証拠金』
・レバレッジ=(現在の為替レート×取引数量)÷有効保証金